医師という仕事がら いろんな患者さんのいろんな事情を垣間見ます。
先日の外来での話を書きます。
真面目そうな中年女性が外来に入ってきました。
その女性は、1年前にクラミジア感染による骨盤腹膜炎で治療後 お腹の調子が悪いとの事です。診断の過程で わかったのですが、どうも 御主人が風俗に行き クラミジアに感染し それが奥様に感染したようなのです。
奥様の様子は、至って冷静です。表情からは、旦那さんへのうらみ、つらみは全く感じません。それこそ 事実を淡々と受け止め 今の状態をいかに改善させるのかしか興味がない感じです。
離婚を協議中という訳でもなく 家庭も維持しているようです。
おそらくは、旦那さんをうらむような感情もあったのでしょう。 離婚も真剣に考えたのかもしれません。子供の事を考えたりするなどの葛藤もあったでしょう。
でもすべてを受け止めて 家庭も性病を感染させた旦那さんと 営み続ける。
結婚生活を続ける事とは、本当に何なのだろうか?と考えさせられる経験でした。
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